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需要度を増すネット時代の情報開示

マスクを持つ群衆

新型コロナウイルスにおける、政府や地方自治体、さらには企業の情報開示の違いが鮮明に。

​しっかりとした情報開示は共感を与え、人々の行動につながるが、形式だけの情報開示では情報の受け手に憶測を与え、ネット上で炎上するケースが増加しています。

その違いは?

  • 情報の受け手がどう感じるかを意識しているか?

  • 意図を伝えようとしているか?

SNSが普及する前は、インターネットといえば、検索ボックスにキーワードを入力し、表示されるリストを順にクリックするというのが一般的な使い方でした。情報をダウンロードする人に比べるとアップロードする人は圧倒的に少ないので、情報の発信者は情報の量や内容を自らが決めることができたのです。つまり、自らに都合の悪い情報を伏せる事も…。

ところが、SNSが登場してからは、様々な人がSNSを通じて情報を発信するようになり、アップロードする人が急増。すると、従来の情報発信者が今までのような自己中心的な情報発信の仕方では、SNS上で憶測を呼び、意図せぬ方向に話が展開をし、場合によっては炎上といったことが起こるようになってきたのです。これからは、情報発信する際は、情報がどのように伝わり、広がっていくかを、十分にシミュレーションをした上で発信する必要が出てきたといえます。

ちなみに、自衛隊では、上官からの指示は「号令」「命令」「訓令」の3種類に分かれているそうです。

以下は篠田真貴子さんのnote『翻訳書ときどき洋書』からの引用です。

-----引用はじめ---

  • 「号令」:行動の指示だけで意図は伝えないもの。たとえば「回れ右」のようなもの。

  • 「命令」:行動と意図の両方が指示されるもの。

  • 「訓令」:行動の指示は弱めで主に意図を伝えるもの

たとえば「あの橋を封鎖しろ。それによって敵の進軍を止めろ」という命令があったとき、「それによって」に続く部分が「意図」になります。

 

仮に、この命令を受けた部隊が橋を封鎖したものの、敵の進軍が止まらない、としましょう。その状況では、現場の司令官は、上の許可を求めることなく、敵の進攻を止めるべく適切な行動を判断してすぐ手を打つべきなのです。

-----引用終わり---

今回の新型コロナウイルス緊急事態宣言における休業要請や行動自粛は「号令」ではなく「命令」です。したがって、しっかりと「意図」を伝えたかどうかが違いとなって表れてきているのです。

これからは情報開示は益々重要となってくるでしょう。

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