朝、自分の駐車場に、見覚えのない車が停まっている。
この光景を、私は何度も見てきました。
夜のうちに入ってきて、そのまま朝まで放置されています。
交番に連絡して、持ち主を調べてもらったことも何度かありました。
正直、毎回めんどうです。
この記事は、その無断駐車を「取り締まる」のではなく、「売り物に変える」という方向で考え直した話の紹介です。
実際にLINEで予約システムを自作したので、その中身と、作る前に決めておくべきことまでまとめました。
※本記事にはアフィリエイトリンクを含みます。
張り紙と「罰金1万円」が効かない理由
無断駐車の対策として、一番よく見かけるのが張り紙です。
「無断駐車禁止 発見した場合は罰金1万円」
私も貼っていました。
ただ、これはほとんど効きません。
理由は2つあります。
①夜は暗くて、そもそも読まれていない
→ 無断駐車が起きるのは、たいてい夜です。文字が見えていない可能性が高いです。
②相手を特定できないと、請求できない
→ 「罰金1万円」と書いても、法的にはただの意思表示です。相手が誰か分からなければ、請求のしようがありません。
つまり、抑止力として機能する場面がかなり限られています。
タイヤロックは、たぶんもっと危ないです
「動かせないようにしてやればいい」という対策を取っている方もいます。
タイヤロックや、車止めで囲んでしまう方法です。
気持ちは、めちゃくちゃ分かります。
ただ、私はやらないことにしました。
相手の車を勝手に拘束すると、こちらが加害者側に回るリスクがあります。
相手が逆上して、その場でトラブルになる可能性もあります。
無断駐車という小さな損害を、もっと大きなトラブルに交換してしまうのは、割に合いません。
発想を変えました。夜は、こちらも使っていません
ここで気づいたことがあります。
無断駐車されて困る時間帯は、こちらも駐車場を使っていない時間帯です。
会社の駐車場も、お店の駐車場も、夜はまるごと空いています。
その空いている枠を、有料で貸してしまえばいい。
無断駐車をする人にも、後ろめたさはあるはずです。
「会社の駐車場だし、夜中だから大丈夫だろう」と思いつつ、心のどこかで引っかかっている。
そこにお金を払って正規に停める選択肢を置けば、後ろめたさを感じなくて済みます。
こちらは、交番に連絡する手間から解放されて、ささやかながら収入も入ります。
どちらにとっても悪くない話になります。
※個人で借りている月極駐車場は対象外です。借りている駐車場を又貸しすることは、契約違反になります。
駐車場シェアリングサービスという選択肢
すぐ思いつくのが、駐車場シェアリングサービスです。
akippa、特P、タイムズのBなどがあります。
予約から決済まで丸ごと任せられますし、登録も無料です。
ただ、調べていて手が止まりました。
手数料です。
akippaは、利用料に対して53.7%の手数料がかかります。
オーナーの取り分は46.3%です。
特Pは30%とされていて、業界内では安いほうになります。
もちろん、この手数料には理由があります。
akippaは累計会員数が数百万人規模で、集客力が違います。
保険やサポート体制もついています。
「半分持っていかれる代わりに、お客さんを連れてきてくれる」という構図です。
なので、高いこと自体が悪いわけではありません。
ただ、私の場合は少し事情が違いました。
貸したいのは、夜の12時間だけです。
そして駐車場は、すでに人が通る場所にあります。
チラシを貼れば、その場で気づいてもらえます。
集客を丸ごと外注する必要が、あまりなかったのです。
LINEで、自分で作ってみました
そこで、自分で予約システムを組みました。
使ったのは、この3つです。
LINE公式アカウント
予約の窓口になります。
プロラインフリー
LINE公式アカウントに予約機能やステップ配信を追加できる無料ツールです。
Square
決済を担当します。オンラインのリンク決済は手数料3.6%で、初期費用と月額固定費はかかりません。
流れは、こうなっています。
駐車場にチラシを貼っておく
QRコードを載せておきます。
QRコードを読み取って、LINE公式アカウントに登録してもらう
アプリのインストールは不要です。LINEがあれば動きます。
リッチメニューから予約に進む
「今夜停めたい」という人が、その場で完結できます。
名前・連絡先・車のナンバーを入力してもらう
ここが一番大事な部分です。
Squareで決済する
支払いが終わった時点で、予約が確定します。
駐車場付近には、次のようなポスターを掲示しています。QRコードから、その場でLINE予約に進めます。
車のナンバーを取っておくと、運用がかなり楽になります。
万が一、時間を過ぎても停まっている車があったとき、こちらから連絡できます。
「知らない車が停まっている」という状態が、「連絡先を知っている車が停まっている」に変わります。
この差は、想像よりも大きいです。
コストを並べてみます
同じ1,000円の売上で比べてみます。
| サービス | 手数料 | 手元に残る金額 |
|---|---|---|
| akippa | 53.7% | 463円 |
| 特P | 30% | 700円 |
| 自作(今回の方法) | 3.6% | 964円 |
数字だけ見ると、自作が圧勝に見えます。
ただし、ここには集客コストが入っていません。
自作は「手数料がゼロになる」のではなく、「集客を自分で引き受ける」ということです。
そこは正直に書いておきます。
正直に書くと、まだ予約は入っていません
ここが、この記事で一番書きにくかった部分です。
システムは動いていますが、まだ予約実績はありません。
そもそも無断駐車自体が、毎日起きるわけではないからです。
なので「これで儲かります」とは、まったく言えません。
私が実感しているメリットは、収入よりも先に、精神的なものでした。
朝に知らない車を見つけたとき、以前は「また交番か」とため息が出ていました。
いまは「予約してくれれば済む話なんだ」と思えるようになりました。
対応の選択肢が1つ増えただけで、気持ちがかなり軽くなります。
作る前に、決めておいたほうがいいこと
同じ仕組みを作る場合、先に決めておいたほうがいい項目があります。
私が実際に詰まったところの紹介です。
場内での事故やトラブルの責任範囲
シェアリングサービスには保険がついていますが、自作にはありません。接触事故、車上荒らし、盗難が起きたときにどこまで責任を負うのかを、利用規約に明記しておきます。
時間を過ぎたときの扱い
何時間超過でいくら請求するのかを、先に決めておきます。連絡先を取っていても、出ていかない人は出ていきません。
借りている駐車場は対象外にする
又貸しは契約違反になります。自分が所有または管理している駐車場に限定します。
料金を取る以上、収入として申告が必要になる
少額でも、所得として発生します。
規模によっては届出が必要になる場合がある
駐車場の面積や構造によって、駐車場法などの規制がかかる場合があります。ここは自治体の窓口で確認したほうが確実です。
このあたりを決めずに始めると、あとで面倒なことになります。
まとめ
無断駐車は、取り締まろうとすると手間ばかり増えます。
張り紙は読まれず、罰金は請求できず、実力行使はリスクが跳ね返ってきます。
それなら、空いている時間を売り物に変えてしまうほうが、精神的にもラクです。
そして仕組み自体は、LINE公式アカウントと無料ツールと決済サービスで組めます。
作るのに必要なのは、専門的な開発知識ではありません。
「誰に、どの時間を、いくらで貸すか」を決めることのほうが、ずっと重要です。
使ったツールについて
今回、予約フローの構築に使ったのはプロラインフリーです。
この仕組みはプロラインフリーで、初期費用0円・月額費用0円で構築し、運営しています。
LINE公式アカウントに、予約機能・ステップ配信・顧客管理を無料で追加できるツールになっています。
駐車場に限らず、サロン・整体院・教室・イベントなど、予約が発生する業種であれば同じ形で応用できます。CMOSのLINE自動化支援でも、同じ考え方で予約導線を組み立てています。
登録された方には、今回作ったリッチメニューの画像テンプレートと、予約フローのメッセージ文面サンプルをお渡しします。
同じものを一から考えると、正直かなり時間を取られる部分です。
※本記事にはアフィリエイトリンクを含みます。
構築を任せたい場合
自分で組む時間が取れない場合は、CMOSで構築代行も承っています。
金沢を中心に、中小企業のIT・AI導入支援を行っています。
LINEの予約導線の構築であれば、ヒアリングを含めて短期間で形にできます。支援内容の詳細は、LINE自動化支援のページにまとめています。
LINE自動化支援について
予約導線、ステップ配信、問い合わせ対応、顧客フォローまで。現場で回るLINE運用を設計します。